コロナ禍に入ってバンド活動が上手くいかなくて、ギターの弾き方を忘れてしまった頃に聴き始めたpavementにめちゃくちゃ衝撃を受けて、毎日聴くようになった。来日する事が決まり、すぐにチケット取った。
でもその頃(今日)に僕やpavementのみんなが生きてる保証も無かったし、本当にライヴが観れるかどうかなんて分からなかったんだけど、とにかく生き延びるための希望になった。
チケットを買った直後に香川のipppenさんから連絡があり、「pavementを一緒に観よう、チケットも買っておきます」
その連絡にとてもびっくりして、とりあえず僕はもうチケット取った事を伝えたら彼もびっくりしていた。
今日久々に再会できてすごく嬉しかった。写真とか撮れば良かった。
そしてなんと初期ロットの90年turbo RATを譲ってくれた!これ毎日メルカリみて探してたやつです!
しかも先日rat壊れたばかり!
なんで僕の欲しいものを知ってるんだろうか。明日のスタジオで早速鳴らしてみる。
turbo RATは90年代にpavementやsonic youthがプリアンプとして使っていた名機です。初期ロットめちゃくちゃ欲しかったんです。
pavementの音楽に完全に心酔する前は、人の心や自分の心、あるいは社会や歴史を動かすことに全身全霊を注ぐエネルギッシュな表現にジーンときてたけど、pavementはそれらと比べて真逆のように感じる。でも彼らが音楽と向き合った先に我々が居るんだ。我々が社会であり歴史だと知る。彼らの目を通して。彼らは音楽を通してあらゆる視点を提供してくれる。
なんばに向かう地下鉄たくさん人が乗ってるけど、みんな普通の顔してドキドキしながらpavement聴いてるんだと思ったら面白い。変わり者過ぎるだろ。
もし音楽が聴けないくらい疲れてしまって、音楽嫌いになりそうな人が居たら、PAVEMENTをそっとおすすめしてあげよう。音楽オタクの最後の砦。リスナーが主役。そばに居てくれるだけのケアのロック。
今夜の演奏は本当に素晴らしかったです。ありがとう。
いつも音だけ聴いてるとソングライティングのことや、ギターの音、歌い方について考えさせられる事が多い。曲が好きだから。
でもpavementを直接見て思ったのは、音は楽器から出てくるけれど、音楽は人から鳴らされるものなんだという事。ソングライターやシンガーだけではバンドの魔法は生まれない。