feelings, NONAME 20230325リリースします。

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KASHIKOI ULYSSES
"feelings, NONAME"
20230325 release.

REC at studio INO by Satoshi Yoshioka.
Mixing : Keisuke Ezoe @EzoeEndlessSumm
Mastering : Ippei Suda @IppeiSuda
Artwork : aeonfade

 

その前にKASHIKOI ULYSSESは今何をしてるのか書いておきます。

毎週、それぞれにほとんど無い余暇を寄せ集めて、出町柳のスタジオで寄り合わす。

バンドのdiscordサーバー上で今聴いている音楽をシェアしたり、曲のアレンジを練ったりしてる。

今年こそレコードを作ることを目標に現在は京都近辺在住の5人を中心に活動しています。

 


3/25に各種サブスクでリリースされる「feelings, NONAME」というシングルはコロナ禍に入ってバンド活動を休止せざるを得なくなり、osamuosanaiの宅録プロジェクトととして始めたGASOLINE・STANDで作った曲です。コロナ禍以降の再スタートはこの曲のセルフカバーから始まります。どう思いますか?

 


この曲の歌詞は「誰も笑わないで欲しい」という僕からみんなへの要望が主題となっており、Fmaj7 Cmaj7 Fmaj7 G2弦3フレット Fmaj7(2弦解放) C Dm C のループの上でリフレインされています。

ここで言う"笑い"とは、嘲笑や冷笑の事です。嫌じゃ無いですか? 僕はかなりそういう"笑い"がしんど過ぎて、ギリギリここまで生き延びてきたけれどずっと嫌だった。嫌なことを嫌だと言うことが出来ないように調教されてしまうと、主観的に異端だと思う対象を冷笑するようになるんだと思います。嫌なことを嫌だと言うのには人によっては訓練が必要だと思うし、NOと意思表示することによって急に危険な状況になってしまう位置に居る人がほとんどだとも思います。でも、僕たちが今ある程度生存できたのは、赤ちゃんの時にちゃんと意思表示出来ていたから。生まれたばかりの人間は嫌だと言う意思表示しか出来ない生き物。それさえ出来ないと生存出来る可能性はかなり低くなる。前ならえは気持ち悪いから死ぬより嫌だ。自分のことを愛する事が大切なのは当然として、自分にとって死守したいものはなんなのか、名前や見た目など自分にまつわるほとんど全てが削ぎ落とされた時に、自分が自分であるために譲れない部分とはなんなのか、それが名付ける事が出来ない感情なんだと思う。

嫌と言えないとストレスで怒りが生じる。その怒りは自分や他者に向けられるが、原因が解決しないかぎり生じ続ける。そのうち繊細なシナプスは焼き切れてしまう。怒りは生じさせられるものではなく、提示するものであるべきだ。親や教師に怒られ過ぎた結果、怒り無きコミュニケーションには心動かされなくなってしまっていた(激辛じゃ無いと食べた気がしない感じに似ている)。言葉が使えるならコミュニケーションに怒りは必要無い。怒りは助けを求める悲鳴であるとともに怒りは言葉が届かない大きなものに対して提示すべき武器である。怒る前に嫌なことには嫌と言って断り、聞く耳を持たないものに対して冷静に怒りを提示する人が増えたら余計な怒りは減ると思う。(怒りは嫌いだ。でももうずっとこの国の政府やレイシストたち、家父長制にはうんざりだ。今すぐ消えて欲しい。)

 


コロナ禍で感じた事はたくさんあった。政府の対応の絶望と未来への不安、貧困の苦しみ、病と薬との付き合い方の難しさ、腐った特権を死守するために誤った情報を流され続けるタイムラインへの悲しみ。子供の時ショッピングモールで聴き続けたあの曲が夕食の事だけを考えていたら良かった懐かしい時間に連れ戻す。だけど僕たちは脳みそにプログラムされたクリシェをハッキングする。腕力で組み替えて、違和感がある方が良い。違和感が意図になるまで、もう一回そこからやってみよう。もう一回、もう一回。それでも毎回違うからこの曲はバンドでやる必要があった。

 

 

 

 


このトラックの聴いて欲しいこだわりポイントはここです。「イントロは鴨川デルタの先端でカセットテープで録音したサックスの音をラジカセ搭載のスピーカーから出して再度コンデンサマイクで録音したもの。そこからゆきさんのギターフィードバックを四つ重ねて入れた。「そのままで」の前部分、デルタの先端で録音した水の音、小金井のパッカー車の音、鴨川デルタの先端で録音したサックスのテープ音源後半をライン出力し、七度ピッチシフトして、オートチューンで黒鍵だけなぞるようにしたものを挟み、その後のサックスも雅楽の笙をイメージしたピッチシフトをミックスしたものをいれました。」

 

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