「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」を観てきた。

みなみ会館でぬいしゃべ観てきた。この映画はどんな人にも全員に観てほしいから薦め続けるけれど、上映中吐き気が辛くてで胸が棒で押されているかの様に苦しかった。自分の過去を(そのまま)観ている様だったから。僕は20代の頃ぬいサーではなくTwitterで自問自答していたけどそれも苦しくて、話を聞いてもらうためにもっといい方法も思い付かないでいると頭の中に姿無き存在が生まれて話を聞いてくれたり、話しかけてくれる様になった。つまり全然大丈夫じゃなくなったんだ。いつの間にかそれは居なくなったけど、その時の安心感に縋り付くために手段は選べないし感じを思い出した。社会のあらゆるしんどい箇所を変えるために急な解決策なんて無いから痛み止めとしてのぬいしゃべと対話の練習としてのぬいしゃべを描いていた部分には真摯な伝えたさが伝わってきたし、全編通して現実でしか無い。人それぞれ現実は違うけれど、僕の現実はまさにこれで、今鴨川で鳥達に囲まれながらこれを書いている。物語で描かれる救われようの無い苦しみ(無自覚な加害性と加害性の自覚、社会に演じることを強いられるジェンダー)をジョンのサン、わがつまさんの音楽が優しく包み込む。素晴らしい録音だった。

各所に散りばめられたぬい視点は眼鏡を外した様にぼんやりしていて音も耳栓をしている様だった。僕たちはそういうかわいい鈍さを何かに心底求めている。彼らにはぬいがそういう存在であって欲しかったし、白城にとっては七森がそういう存在であって欲しかった。でも本当はみんな敏感である事を恐れている。この社会においては鈍感さこそが強さとされているからだ。この映画を観た人たちは気づく事ができると思う。実はみんな弱いままでいいって事。弱いから大丈夫じゃなくなるんじゃ無くて、大丈夫じゃ無くなる環境に鈍感になってるだけだって事。僕にとってこの映画はショッキングなセラピーだった。この映画は革命を起こす事ができる。金子由里奈監督にとても感謝してる。あと、この作品に一瞬映り込む事ができてめちゃくちゃ光栄です。また観に行く。

 

 

https://nuishabe-movie.com/

 

 

https://youtu.be/fBorXbVqwOU